光と音の中で感じる言葉「アート+コム/ライゾマティクスリサーチ 光と動きの『ポエティクス/ストラクチャー』」展
動く円、ただ美しく、たおやかに。装置の音はしない。
流れる音楽が頭の中に反響する。
その円は光りとともに幾重にも色を変え、正面に立つと、その変わりゆく演出から生まれる表情にすっかり魅了されてしまう。わたしは今日、どこに来ていたのだろう、と。まるで知らなかった新しい場所で、日の出と日没を何度も繰り返し観ているかのような興奮を覚えました。
残念に思うあまりの大きなショックと同時に、感動のショックを受けたことをひとつ。私はこの取材で初めて『アート+コム』の存在を知りました。もっと早くから知っていたかった。涙
でも、大自然や生き物を想起させるアートコムの作品。この美しいメディア・アートの数々に、展示会場で出会う幸運にも恵まれました。
現在、NTTインターコミュニケーション・センター(通称・ICC)で行なわれている『アート+コム/ライゾマティクスリサーチ 光と動きの『ポエティクス/ストラクチャー』』展では、「ポエティクス(詩学)」,「ストラクチャー(構造)」をテーマにした作品が2017年3月20日まで展示されており、作品を自由に体感することができます。
残念に思うあまりの大きなショックと同時に、感動のショックを受けたことをひとつ。私はこの取材で初めて『アート+コム』の存在を知りました。もっと早くから知っていたかった。涙
でも、大自然や生き物を想起させるアートコムの作品。この美しいメディア・アートの数々に、展示会場で出会う幸運にも恵まれました。
現在、NTTインターコミュニケーション・センター(通称・ICC)で行なわれている『アート+コム/ライゾマティクスリサーチ 光と動きの『ポエティクス/ストラクチャー』』展では、「ポエティクス(詩学)」,「ストラクチャー(構造)」をテーマにした作品が2017年3月20日まで展示されており、作品を自由に体感することができます。
メディア・アートをクライアント・ワークとして発表し続けてきた『ライゾマティクスリサーチ』。Perfumeのカンヌ国際クリエイティビティ・フェスティバルのパフォーマンスや、オリンピックの閉会式のパフォーマンスで名前を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
私もずっと、名前だけ知っている、というような状態で 2014年2月にMedia Ambition Tokyoのライブパフォーマンスで拝見したのが最初ではないでしょうか。直感的に「かっこいい!」というのはもちろん、いままでにない最新技術を美しくかっこよくパフォーマンスにしているので、技術的な価値を聞いて驚くばかり。
今回、ICCの展示全体を通して感じたのですが、メディア・アートには“時間軸が関わる面白さ”があると言えるのかもしれません。
たとえば絵画であれば、キャンバスのように、そこにはフレームが存在し、そのなかに描きこんでゆくことで作品ができあがります。いわば、描く・色を塗ることでフレームのなかに時間を重ねているわけです。鑑賞者はその1枚からさまざまな想像を膨らませ、彼ら自身の頭の中で時を超えた想像をすることはできます。が、目の前の鑑賞中の演出自体には時間軸が存在しません。
一方、メディア・アートは、動く・光る・音が鳴るなど、作品が完結に向かって鑑賞中に変化する。演出という時間軸が存在するのです。作品のフレームを飛び越えて空間そのものが違う場所に移ってしまったような、まるで自分がSF映画の世界に入り込んでしまった錯覚がもたらされます。
メディア・アートってどうやって観たらいいのかわかりません。。。という方もいらっしゃるかと思います。会場受付、会場内にはギャラリースタッフがいますので、わからないこと、気になったことはなんでも聞いてください!!
ということで、アートコムとライゾマティクスリサーチの作品を鑑賞し、質感の違いを感じた私は、感想も交えてさっそく質問しました。
Junko「アートコムはとても造形美を追求していて、作品も動く彫刻のようなイメージ。それに対してライゾマは、パフォーマンス性やエンターテイメント性が高い印象なのですが、なぜ、この2つが一緒に展示という企画になったのですか?」
スタッフ「2つの共通点は「光、動き」なのですが、それに加えクライアント・ワークでアートワークを発表し続けている、というところが大きな共通点なんです」
そうか! それはすごい。。。新しい技術を開発しながら、それをクライアント・ワークでもある作品に生かす。最高のチームワークがなくては成し得ない軌跡。さらにいろいろお伺いしたところ、アートコムの最初のクライアントが日本の会社だったということも、本展の開催のきっかけになったのだとか。
ライゾマより20年以上も前に活動を始めたアートコムは、ライゾマにとって憧れの存在だったそう。現在ではこのように互いに認め合い、展示を共にするにまで至ったとのこと。
もしかしたら、この2つの共作が観られる日が来るのも近いのかもしれません!!
ICC内では現在、『オープン・スペース2016 メディア・コンシャス』というメディア・アートをはじめとした、さまざまな切り口、観点の作品も観られます(〜2017年3月12日)。それぞれのメッセージをひとつひとつ読みとくと、とっても濃密な時間が過ごせますので、ぜひ時間に余裕を持って足をお運びください◎
「アート+コム/ライゾマティクスリサーチ 光と動きの『ポエティクス/ストラクチャー』」展
会期:〜 2017年3月20日
場所:NTTインターコミュニケーション・センター 【ICC】
時間:午前11時—午後6時(月曜休館)
料金: ※一般・大学生500円 高校生以下無料 65歳以上無料
HP → http://www.ntticc.or.jp/ja/press/2016/art-com-rhizomatiks-research-poetics-structures-of-light-and-motion/
✴「アート+コム/ライゾマティクスリサーチ アーティスト・トーク」記録映像上映中